181.【TCK Home Interview】ゲスト94 元津 弘晶さん

投稿者: | 2023年7月10日

元帰国生(海外で幼少期・学童期を過ごした期間のある方=TCK)を
お招きしてご自身の海外移動がもたらした影響やHome感について語っていただくコーナーです。

だれでも、生まれてからずっと付き合っている自分自身。

海外移動が何を自分の人生にもたらしたのか、ゲストの皆さんが大人になったからこそ、見えて来たものがあるはずです。社会場面では、なかなか語られなかった事柄、語れなかった想いなど、掘り下げていきたいと思います。元帰国生の「HOME」を聴くことで、日本の将来の国際性も見えてくると期待しています。

―第94回目のインタビューは、元津 弘晶さんのお話です。

海外渡航歴 1
(奈良市生まれ/
6-11歳 仏アルザス地方へ引越。現地校および補習校に通う/
小6 奈良市の公立小学校に編入/
中学~大学まで日本で学生時代を過ごす/
電子部品メーカーに就職。物流会社に転職され活躍中)


・活発な少年だったが、フランス行きは不安だった。
フランスの当初の印象は、自然豊かなイメージ。現地校ではフランス語の習得に苦戦し、日本人とばかり一緒に過ごしていた。5年目になり、クラスに1人も日本人がいなかったことから、学校生活が楽しくなったのを思い出す。数学が得意だったことは利点で、フランス語はダメでも数学は人に教えられる自信が付いたと思う。

・小学6年、奈良に帰国後、日本では目立ってはいけないことを悟った。
日本はフランスにあるような積極性を感じにくい社会だと思った。学校の授業で挙手するのが普通だったフランスとは一転し、日本では先生が生徒を当てる方式を見て、自分の中に培った積極性を一旦控えたように感じている。

・中学から6年間、帰国生が多い学校に進学したことは、自分にとって大きいと感じている。
自分以外の帰国生と一緒に過ごせることは、ポジティブな面が多い。フランス帰りの帰国生はいなかったが、海外で生活した経験が共通している仲間と出逢い、疎外感を感じずに過ごせたことは、仲間意識を醸成できた点が良かったと思う。自由な校則にも支えられたと振り返る。

・海外生活がもたらした影響は何ですか?
➡「地図」が大事なアイテムである。陸続きのフランスでは、旅行した都市を地図上にマーキングした。その経験が社会の科目を好きになることに繋がり、大学では政治学に興味を持ったと感じている。自分のベースを培ったのかもしれない。

と語られる弘晶さんは、その他にも、たくさんのエピソードを披露してくださいました。弘晶さんのTCK体験をお楽しみください。

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