元帰国生(海外で幼少期・学童期を過ごした期間のある方=TCK)を
お招きしてご自身の海外移動がもたらした影響やHome感について語っていただくコーナーです。
だれでも、生まれてからずっと付き合っている自分自身。
海外移動が何を自分の人生にもたらしたのか、ゲストの皆さんが大人になったからこそ、見えて来たものがあるはずです。社会場面では、なかなか語られなかった事柄、語れなかった想いなど、掘り下げていきたいと思います。元帰国生の「HOME」を聴くことで、日本の将来の国際性も見えてくると期待しています。
―第93回目のインタビューは、増田 朋和さんのお話です。
・海外渡航歴 1回
(愛知県豊田市生まれ/
小2 米ケンタッキー州へ引越。現地校および補習校に通う/
小5 愛知県豊田市の公立小学校に編入/
中学~大学まで日本で学生時代を過ごす/
日本企業に就職。現在タイ・バンコク駐在且つTCK2人の子育て奮闘中)
・幼い頃からジャイアン(漫画ドラえもんの登場人物)のような少年だった。
アメリカに引っ越しをすると聞かされても、お別れをする感覚が分からなかった。なんとなく「バイバイ~」と挨拶するだけの自分がいた。よく理解していなかったと思う。
・英語嫌い、勉強嫌い。これらは、アメリカ生活に起因している・・・。
現地に入り、髪の毛も目の色も異なる同級生に出会うと、「どうやってここで生きていくのかな?」と感じた。言語がわからない生活に非常にイライラした。ジャイアンの性格も災いし、学校では手が出て問題行動が多かった。先生が助け船を出され、父親がアジア人・日本人について教室で語る機会を与えてくれた。当時、父親の英語が理解できなかったが、今になって分からなかった自分が悔やまれる。周りの友人たちも、助けてくれようとしていたのかもしれない。
・日本帰国後1年半経過していたが、中学は帰国枠がある学校に進学した。
ジャイアンはジャイアンだった。しかし、クラスメートはジャイアンに従う必要はなく、個性として受け入れてくれた。周りに帰国生がいることは、馴染みやすい環境で過ごせてことは良かったと思う。一方、日本社会との葛藤は時期の違いだけだと感じている。
・海外生活がもたらした影響は何ですか?
➡海外で働きたいマインドが育った。自分を形成した海外生活を考えると、良くも悪くも、子供たちにも海外生活を経験させたいと思うようになった。いろんな人がいることを理解して、相手を否定せず受け入れることを学んでほしいと考えている。
と語られる朋和さんは、その他にも、たくさんのエピソードを披
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一般社団法人 育ちネット多文化CROSS
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