第3回多文化ユースのためのアートワークショップ 開催報告
2019年10月20日(日)10-16時 明治学院大学白金キャンパス 1505教室にて、‟MY ROUTES & OUR ROUTES”(私のルーツと私たちのルーツ)を開催いたしました。
関係性の経路としてのROUTESをコラージュのアートを利用して、実践しながら考えていくワークショップです。講師[ファシリテーター]は、昨年9月にドキュメンタリーフィルムの上映会でお越しいただいた大橋香奈さん(慶応義塾大学非常勤講師)をお迎えしました。
イベント内容: 第1部 「My routes(わたしのルーツ)」
1.レクチャー
大橋さんより「経路としてのROUTES」についてお話いただきました。
2.個人でコラージュ作品制作 / 振り返りカード記入
各自が集中して作品に向き合い、制作に取り組まれました。実質の作業時間は90分です。
イベント内容:第2部 「OUR ROUTES」
3.他者作品を感じる
各自完成させた作品を壁に貼り付けます。そして、仲間の作品を眺め、作品から得られたイメージ・印象をポストイットに書き込む作業を実践しました。
美術館で作品を鑑賞するように、各自が得られた感覚をそのまま言葉にするのです。実際の作業時間は30分間です。
ポイントとして、他者のコメントを見ないように取り組みます。他者に左右されないようにするためですね。各自が仲間からたくさんのフィードバックが得られる大切なプロセスとなりました。
4.作品発表
ご自身が表現したもの。そして、貼られたキーワードを見て、何を感じるか。または考えたかを言葉にします。
5.全体での振り返り
【参加者の声(一部抜粋)】
・最初の説明で、自分が異なる入り方ができた。アートは自分で表現できないことを表現でき
る手段だとよくわかった。本当に来てよかった。
・自分が最近整理できている自分を絵に表現できたことが、発見よりは、他の人の表現をみて感じることがたくさんあった。グループで実践したからこそ、出来た表現があったのかもしれない。
・コラージュは抽象的な作業と思うが、表現すると非常に具体的であることが興味深い。自分の言葉で飾ることで、伝わる部分があることがあるんだと面白かった。コラージュを頼ったことで、ストーリーが豊富になったと感じる。コラージュには助けられた。
6.渋谷先生より総評
『「イメージの中の旅」というすごいことが出来たと思います。疑似的に旅をしてきたので、言葉で表現する以上のものを体験されてきたと感じました。
作業としても自分で表現したもの、そして、人からの言葉を入れてもらったものなど、いろんな要素が入り組んでいるのが興味深いですね。
今後も、このプロジェクトをどのように企画していき運営していければ良いかを模索していくので、是非引き続き関わっていただきたいです。ありがとうございました。』
アートを通じて自分のルーツについて探索するワークショップ
多文化ユースネットワークでは、年2回ほど多文化ユースや多文化ルーツに関心のある方々に、自分のライフキャリアや将来を考えるためのワークショップを企画しています。
今回は「コラージュ」を利用してのアートワークショップとなりました。
雑誌を切り取り、貼り付けて作品にする!これだけの簡単な行為が、とても多くの物語を醸し出されることに、コラージュが持つ深遠さと有用性を感じました。意義のある時間と空間だっと思います。
参加してくださった皆様、お疲れさまでした。
そして、講師の大橋さん、準備を手掛けてくださった皆様、ありがとうございました。
自分のルーツと仲間のルーツ。現在に自分に還ってくるコラージュ。また続編が開催できますよう、今後ともよろしくお願いします。
育ちネット多文化CROSS
代表/ 初田 美紀子
https://crossactnet.com