【TCK基礎講座のご案内:5/23(日本時間)20-22時】帰国子女のホント

投稿者: | 2019年5月7日

帰国子女って、どういう意味?

皆さんは、帰国子女と聞いたら、どんなイメージを持たれますか?まずは、文科省の学校基本調査での定義をご紹介します。

・海外勤務者等の子女で、引き続き1年を超える期間海外に在留し帰国した児童生徒(小中高生)。
適応が比較的容易な幼稚園生や大学生は対象としていません。

元来「帰国子女」は「やむをえない事情で海外に滞在した結果、帰国後の生活・教育への適応に困難があり配慮を要する者」という観点で用いられたため、留学生や帰国時学齢期にない者は想定外でした。そして、海外生活の滞在年数も不確定で曖昧なままです。

また、この言葉は日本語特有な言葉であり、日本を出発する前から日本に帰国することが前提として決まっていることが語彙の意味に含まれています。つまり、必ず日本に戻ってくるという前提があるのです。

日本の国際的諸活動の進展に伴い、現在は多くの日本人がその子どもを海外に帯同しています。平成27年4月15日現在、約7.8万人の義務教育段階の日本人の子どもが海外で生活しています。

そして、毎年1万2000人の子どもたちが海外生活を終えて、親と一緒に日本に帰国してくるのです。日本には、多くの海外生活体験をした子どもたちが存在していることになります。

日本における帰国子女の待遇

日本と地球儀

こうした子どもたちに対して日本の学校現場において、特別な日本語教育を施される配慮があるのでしょうか?皆さんは、聞いたことがありますか?

わたし自身は40年前の帰国子女ですが、日本の学校で特別に日本語取りだし教育をしてもらったことも、また必要性を学校側から尋ねられたこともありませんでした。(現在でもないのが現状ではないでしょうか?)

実は、平成30年度における幼稚園の新しい指導要領に、ようやく「日本語の習得に困難のある児童生徒」に対する日本語教育の配慮がなされています。今後、小中学校も順次改訂されていきますが逆に言えば、これまでの帰国子女は自らの海外生活の中で日本語をマスターして帰国しなければならなかったことになります。

参考文献:幼稚園教育要領、小・中学校学習指導要領等の改訂のポイント
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/__icsFiles/afieldfile/2017/06/16/1384662_2.pdf

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