129.【TCK Home Interview】ゲスト70 野間 翔介さん

投稿者: | 2022年7月11日

元帰国生(海外で幼少期・学童期を過ごした期間のある方=TCK)を
お招きしてご自身の海外移動がもたらした影響やHome感について語っていただくコーナーです。

だれでも、生まれてからずっと付き合っている自分自身。

海外移動が何を自分の人生にもたらしたのか、ゲストの皆さんが大人になったからこそ、見えて来たものがあるはずです。社会場面では、なかなか語られなかった事柄、語れなかった想いなど、掘り下げていきたいと思います。元帰国生の「HOME」を聴くことで、日本の将来の国際性も見えてくると期待しています。

―第70回目のインタビューは、野間 翔介さんのお話です。

海外渡航歴 1回
(日本(神戸市)生まれ/ 4歳-小6 中国・北京で暮らす。
日系の幼稚園、インターナショナルスクール(小学校)に通う/

中1、帰国(東京)後、公立中学に編入。高校は日本で進学/
米・ミネソタ州の大学に進学。現在、コンピューターサイエンス
アラビア語・ジャーナリズム・ダンスを学ぶ大学3年生。)


・インターナショナルスクールの世界に放り込まれ、言葉も分からず怖くて泣いていた。
泣き虫だった自分は、5歳より習った空手道を通じて、イジメに反抗するようになった。悲しくも自分で解決しないといけないことに気付き、心が強くないといけないと感じた。当時学んだ大切なことは、立場が異なる相手に対して、礼儀も以って接することだと思う。いろんな視点から物事を見ることが出来るようになった。


・父親の日本帰国が決定されると、中国に残りたいと両親に頼んで北京生活を延長した。
学校生活がようやく軌道に乗った時期と重なり、北京での生活を切望した。父親のみ帰国し、家族3人(母・妹・本人)は更なる2年間を北京で送った。しかし予想に反し、領土問題の勃発や国家関係が悪化したことに伴い、身の危険やストレスを感じるピリピリとした生活だった。異国で日本語を話す危険性を感じる原体験は、この時期に刷り込まれたしまったものと考えている。


・日本帰国後、自分にとって1番大きなターニングポイントは「大学受験」である。
日本の中学生活において、TCK(帰国生)として“疎外感”を絶えず感じていたと思う。これを克服すべく日本に溶け込む努力を重ね、躍起になった高校時代。承認欲求と自己表現が拮抗する狭間でもがいたが、過去を肯定してくれる契機となったのは大学受験と振り返る。日本人になりたいという想いに区切りをつけ、自分らしさに繋がったのは、アメリカでの大学生活である。


・海外生活がもたらした影響は何ですか?
➡いろんな人の境遇に耳を傾け、噛み砕いて理解するようになった。良い影響として相手の立場に立つことが出来ると思う。一方、失ったものを存在している。同じ文化圏の中で育つと、当然得られる当たり前の“自尊心”が欠けていると分析している。根本的な自信のようなものが根付かなったのかもしれない。現在、大学生活の中で、自己表現を通じて取り戻しているプロセス中だと考えている。

と語られる翔介さんは、その他にも、たくさんのエピソードを披露してくださいました。
翔介さんのTCK体験をお楽しみください。

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